第1章

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「おいなんだよこれは」 急いで駆けつけた柏木は、新人の佐々木に尋ねた。 「どういう状況でしょうかね」 「そいつを聞きたいんだよ。こんなのは初めてだ」 「僕もですよ」 二人は2階を見上げたまましばらくは動けなかった。 隣の家が壊されている、と通報を受けた警察は、2階を見上げ、顔をしかめた。まるで何かが墜落したかのように、2階が破壊されていたからだ。 そして急いで中に入った警察は、リビングで血まみれになって倒れている4つの死体を見つけると、急いで応援を呼んだ。 「情報は?」 「だれも何も聞いていませんね。普通こんなに壊されたら音がするものだとおもいませんか?柏木先輩」 「……死体は?」 「同じ拳銃です。相変わらず一発ずつでした。そうそう、拳銃の音も誰も聞いていませんね」 「サイレンサーだな……二階は?」 「めちゃめちゃですよ。ほんとに何かが墜落したみたいでした。UFOだったりして」 「ばかやろう」それじゃあ迷宮入りじゃねーか、と壊された2階を見上げた。
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