第1章

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 ドアの近く、諒からは死角になるところで身支度を済ませると、麻也はB5判のノートをバッグから取り出し、 表紙を開くと、ガラステーブルの上に置きに行った。  1ページ目にはこう書いておいたのだ。     探さないで下さい。              麻也  そして、着替えの入ったバッグを持つと、麻也はそっと部屋を出た。  幸い誰にも見つからなかった。  ロビーを抜け、タクシーに乗り込むと、諒にも内緒にしてあるマンションの住所を告げた。    車が動き出したすと、ほっとした…
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