Fall on XXX

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「ユウくん、突然呼んでごめんね」  メールの後、オレはしょうこお姉さんの部屋へと駆けつけていた。 「この窓の外なんだけど……」  オレは促されるまま窓に近づきカーテンを開け、そして窓を開けて外を確認した。 「うっ」  その瞬間悪臭が鼻を突く。 ベランダは鳩糞でベタベタになり、端っこの方に空になった巣が見える。  しょうこお姉さんの話によると、鳩は結構前からいたらしく、どうすれば良いのか迷っているうちに雛が成鳥になり、そして昨日巣立っていったそうだ。  丁度両親も留守にしているし、掃除するなら今がチャンスだ。 「お姉さん、鳩は習性で何代でも同じ場所に住もうとするんですよ。 だから追い出すなら今しかないですよ」  オレが掃除を手伝うと言うとしょうこお姉さんは喜んでくれた。 オレは早速お姉さんと一緒にホームセンターへ行き、二人で必要なものを買って戻ってきた。 ― ― ― ― 「ふぅ……終わった」  作業はほぼ半日掛った。 たまたまメールが来たのが日曜の午前中だったお陰で、終わったのは昼過ぎだった。
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