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グラグラガタガタガタ!!
違う、これは地震だ!
しかもかなり大きい!
「きゃあぁぁ」
しょうこお姉さんの悲鳴と共にテーブルの上にあった紅茶とアップルパイが床に落ちてぐちゃぐちゃになった。
まさに幸せの崩壊と名付けるに相応しい光景だった。
「お姉さん!」
オレはお姉さんを支えて揺れが収まるまで待った。
その間にも本棚や食器棚が倒れ、中身が散乱し、綺麗に整頓されたインテリアは見えない爪に引っ掻き回されて、無残な姿に変えられていった。
揺れが収まる頃になって、ようやく携帯から緊急地震速報のアラームが鳴り響く。
「お姉さん、大丈夫ですか!」
「…………」
意識はあるが返事はない。
お姉さんはかなり動揺しているらしく、焦点の定まらない目でぐちゃぐちゃに荒れた部屋を眺めていた。
「とりあえず怪我は無いようですね」
しょうこお姉さんに怪我は無かったが、窓は割れ壁に大きな亀裂が入り、この建物がもう長くは持たないことは明白だった。
そこでオレは自分の部屋に防災用のリュックがあったことを思い出して、取りに戻ることにした。
リュックを持ってお姉さんと非難しよう。
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