episode168 壊れたハート①

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「どうして……あなた……」 上ずった 和樹の声 それ自体が。 「もう駄目なはずじゃ……」 皮肉にも 奴が正気であることを表している。 「……だったんだけど」 気まずそうに 征司の様子を伺いながら。 「望お兄様……?」 相川望――。 唯一和樹と血を分けた もう一人の妾の子は 「あの後すぐに彼が僕を見つけて、アメリカの病院に――」 言った。
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