第1章

7/7
前へ
/7ページ
次へ
************ 「なんで大学こねえんだよ。何かあった?」 タクヤから電話だ。 「ああ、ちょっとワケあってな。昼間は出られねえんだ。」 灰になるからな。 「昼間は出られねえって、なにそれ。お前、アパートにいなかったじゃん。俺心配して行ったんだぜ?」 「えっとわけあって。今別の場所に居るんだ。」 ウフフフ。 携帯の耳元で名波がわざと笑う。 「あーーーっ、今女の声した!なんだよ、女んとこ、しけこんでんのかよ!もう新しい彼女できたのかよ。今度紹介しろよな!」 そう言ってタクヤの電話は切れてしまった。 紹介なんて、できるわけねえだろ。 碧が、俺の体を撫で回す。 さて、そろそろ夜の帳に獲物を探しに行かなくては。
/7ページ

最初のコメントを投稿しよう!

3人が本棚に入れています
本棚に追加