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鳥の囀りより早く、カーテンの隙間から光が射すよりも早く私は起きていた。
起きていたと言うより寝ていない。あれから結局寝ていない。
私が眠りの扉を開き、閉じて施錠をする時に騒音が必ず聞こえ覚醒する。
左隣りの壁から、ドンドンガンガン…
何度も繰り返し、とうとう朝になってしまった。
きっと酷い顔をしているに違いない。
コンコン
「あっ、来た」
今日はすぐに玄関へ向かった。
「はい、どちらさまでしょうか」
「オハヨーゴザイマスー」
片言の日本語。どうやら他国の人のようだ。
ドアを少しだけ開け、
「何か用ですか?」とぶっきらぼうに尋ねてみる。
30代前半の可愛らしい女性だった。後ろには恥ずかしいのか、男の子と女の子が母親らしき女性の服を掴みもじもじしていた。
満面な笑みで女性は言った。
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