第三章『僕は友達が欲しい』

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停学期間が終わり登校し始めてから三日が過ぎた。 結局、オレのクラス内での立場は登校初日から校舎にハーレーで飛び込んだアンタッチャブルボーイというところに納まり、イジメられたりしない代わりにクラスから完全に孤立していた。 何でハーレー? と思ったけど噂には尾鰭が付き物だし、そういうことなのかなと一人で納得する。 そう『一人』で……。 泣けるっ。 つーかさぁ……保科先輩が言ったみたいなこと、全然起こってるように見えないんだけど。 たしかに見た目はチャラそうなやつはいるけど、特に問題行為を起こしている感じはしない。 保科先輩に一杯食わされた……。 そう理解したのはつい昨日のこと。 そしてもうあの人には関わらないと誓ったのはつい今朝のことだった。 幸い、保科先輩はあの『シュールストレミング暴発? 事件』以来全く音沙汰無しだ。 このまま二度とオレの前に現れることなく、大人しく再来年に卒業してくれることを願うばかりである。
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