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目を開けると、なにもない真っ白な空間に私はいた。
どこだここ…。
「おや、目覚めましたか…」
背後から声がかかり、振り向くとそこには威厳のある面持ちの老人がいた。
誰だよこいつ。
「私は…そうですね、貴女方からは神と呼ばれているものです。」
おっと、こいつ危ないやつだった。
関わっちゃダメなタイプだ。
「え!?ちょっと待って!!ほんとに神だからね!神だからね!!」
うわぁ…。
末期だこいつ…。
「いや、ほんとほんと!!ほら、よくみてよ!翼もあるし!何より君の心読んでるからね!!」
あっ、そういわれてみれば…
というかこれ夢だろ。
まぁ、どうせ夢の中だろうから神だろうがなんだろうが居ても可笑しくはないか。
「夢じゃないよ。君は死んだんだ。」
「はい?」
私は自称神の言葉に思わず間抜けな声をあげた。
あっ、これはあれだな!ミスって殺しちゃったから他の世界に転生させるから許してちょんまげ!ってやつね。わかります。
そんな私の思考を読み取った神は顔を輝かせる。
「わぁ!すごい!話が早くて助かるよ!!能力でも何でもあげるから転生しない?」
そう言って神は可愛くもないのに首をかしげてくる。
キメェ。
「酷い!!でも、君死んだんだからどのみち転生するんだよ?私のミスで死んだからおまけするっていってるじゃんか~!」
うるせぇへにょへにょやめろ。
つか、口調変わってるじゃねーか。
それに私はファンタジックな世界に行くつもりはもうとうない。
「じゃあどこならいいのさ!」
何やらぷんすかしている神様(笑)
逆ギレか。
ファンタジックよりBLがいいんだよ!
王道学園万歳!
腐男子総受け万歳!
つーか受け激萌え!
転生するなら断然BL!
BLったらBLだぁ!
「あ…うん…そっか…」
神(笑)に引かれた…。
自称神に引かれたくねー…。
「失敬な!」
またもやぷんすかしている神様(笑)は深くため息をついた。
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