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俺は心中で姫神にとって迷惑この上ないことを考えながら姫神を見つめる。
姫神は俺の視線に気付くとサッと顔をそらした。
オイコラ。ふざけんな。
流石にムッとした俺は姫神をジトっとした目で見つめて言う。
「あのさ、さっきの事まだ根に持ってるの?」
「根に持つというか、警戒しろって言ったのはお前だろ!」
俺の言葉に方眉を上げ、少し口調荒く言った姫神に俺は冷静に返す。
「人の家で上半身裸で出てくるから忠告しただけじゃないか。」
「その忠告の仕方が問題なんだろ!」
「その方がわかりいいかと」
「どのみちテメーが悪いんだろ!」
なにか不満なのか怒鳴るよういに言う姫神。
気性が荒いなぁ。
俺は思わず溜め息をつく。
「はぁ。冗談を引きずるなんて小さい男だね。」
「うるせぇ。チビはテメーだ」
俺の言葉に苛ついたのか、姫神が会心の一撃を俺に食らわせた。
「……身長の話じゃない」
「なんだ?怒ってんのか?」
姫神の言葉に僅かに肩を震わせて答えた俺に姫神が少し驚いた顔で訊ねてきた。
「人のコンプレックスを刺激するのはよくないよ。あと、俺はチビじゃない。君がデカイだけだ。」
「あぁ、チビなのを気にしてんのか。わりぃな。」
姫神は俺の気など知らずにサラッとまたチビ発言をしやがった。
許さん!貴様!
俺は額に青筋をたてながら姫神に問う。
「君、それ煽ってる?」
「あ?何でそうなるんだ。」
不思議そうに返した姫神に俺は思わず眉を寄せて微妙な顔をした。。
「無意識なのがすごい腹立つ。」
「何か知らんが落ち着け。」
「誰のせいだと思ってんだ!」
「どーどー!」
「俺は馬じゃない!」
怒鳴る俺を宥めようとする姫神に思いっきり突っ込んだ俺。
俺は馬じゃねーぞこらぁ!
………今更ながら俺のクールキャラ崩壊してる…。
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