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「まぁ、そんなことはいいから早く食べなよ。料理が冷める。」
「………」
俺の言葉に料理を無言で凝視している姫神。
何を言いたいのか何となくわかったので一応一言。
「なにも入ってないからね。」
俺は眉間にシワを寄せてそう言った。
何て失礼なやつなんだ。
それを聞いた姫神は微妙な顔で手を合わせる。
「……いただきます」
そして、恐る恐る料理にてをつけた。
「……旨い…?」
「何で疑問系なの」
何故か疑問系で言う姫神に俺はツッコミをいれる。
「いや、マズイと思ってたから」
「君ほんと失礼だな」
結構失礼な発言をした姫神に俺はまたもやツッコミを入れた。
こいつデリカシーとか遠慮とか全くねぇな。
そう考える俺をよそに姫神は俺を無視して無言で料理を食べ続けた。
どうでも良いけど食うの速いな。
俺も料理を食べ始めているが、姫神の方が圧倒的に速い。
そう考えながら食べていると俺が料理を半分も食べる前に姫神は皿を突き出して言う。
「おかわり」
「良いけど食べるの速いね。デザートもあるよ。」
おかわりを要求する姫神に俺はそう返した。
するとそれを聞いた姫神は少し目を輝かせる。
「デザートはなんだ」
そう聞いてきた姫神の鋭い瞳が子供のようにキラキラしているように見えた。
「プリンだよ。なんなら生クリームとフルーツものせようか?」
「のせてくれ。」
俺の言葉にそう返した姫神は心なしか嬉しそうに見える。
その様子を見て俺はふと姫神が甘いもの好きだと言うことを思い出した。
そういえば寝言でパフェがうんたらいってたね。
うん、ギャップ萌でいいと思うよ。
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