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「ところで、おっさんさん。部屋に男子をあげても、大丈夫なんですか?はい、王手」
僕は少なくなった駒を駆使して、王手飛車取りを狙った。
「少年よ、君の手はストレートすぎる」
おっさんは、二缶目のビールをプシュッと開けると、『金』を移動した。
僕は、将棋盤を凝視し、固まった。
その一手で、僕は、王にも飛車にも、手が出せなくなった。
その一言で、おっさんにも手が出せなくなった。
「ところで少年は、女の人の部屋に一人で上がって、大丈夫なんですかぁ?」
僕はおっさんを見上げた。
酒も飲んでいないのに、自分の頬が少し赤らんだのがわかった。
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