第2章

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これまで20年近く 実家に帰省するために 利用していた 新幹線のホーム。 始発に乗る事なんて 無かったなぁ・・・ なんて考えながら 仙台へ向かうため乗車する。 昨晩から 私の携帯には 桜木さんからの連絡はない。 アヤと会っていたのか 他店舗での打ち合わせや 閉店後の店内研修で 忙しくしていたのか 今となっては どうでもいい。 むしろ 連絡が無かったから 取り乱すことなく 落ち着いて今いられると思う。 私が実家に着く頃には デスクに置いてきた辞表に 桜木さんは気付くだろう。 私は携帯電話の電源を切り 静かに瞼を閉じた。
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