素肌を彼に預ければ

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「僕の部屋でいい?」 薄暗い車内で視線を合わせるとその言葉が妙になまめかしく感じられて、胸が騒ぎ始める。 緊張しつつ頷いた。 車を降りてみると駐車場は立体で、かなり車庫入れが難しそうだ。 私の表情を読んだ黒木が操作ボタンを押しながら笑った。 「私こんな狭い幅に車庫入れできません、って顔してるね」 「はい。たぶん無理です…」 「今度運転教えてあげるから」 出口を指差しながら黒木が私を振り返った。 「車の練習の話、本気だったんですか?」 「そうだよ」 「えーやだ…」 どれだけ赤っ恥をかくのか考えると今から汗が出そうだけど、こうして少しずつ距離が近づくのが嬉しくもある。
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