2868人が本棚に入れています
本棚に追加
/31ページ
夕方だけど天気が良かったので乾燥機を使わず外干しにして、それから二人で夕飯をかこんだ。
「おいしかった。ごちそうさま」
「残りは三日以内に食べきって下さいね。冷蔵庫に入れておきますから」
「明日すぐ食べるよ」
彼は前に言っていた通りさほどグルメではないのか、私の作ったビーフシチューでもとても喜んで食べてくれた。
彼が面白おかしく語る出張中の苦労話に食事中はずっと笑ってばかりで、もうあの葛藤はどこか遠くへいったようだった。
「ああ……もうこんな時間か」
夕飯の片付けを済ませたあとソファでまったりしていると、彼が時計を見上げてため息をついた。
「そろそろ帰さないとね」
腕が私の身体に回され、自然な仕草で抱き寄せられる。
最初のコメントを投稿しよう！