第1章

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アパートの部屋を出て、ポケットからスマホを取り出し、マンション内の数人の男女に電話をかける。 1人はマンションの管理人、俺がマンションの出入り口から、獲物の女の子の部屋に入るまで、監視カメラの映像を止めておくように指示した。 2人目はマンション入居歴3年で、マンションに入居する音大生のまとめ役をしている女を呼び出す。 この女に目当ての女の子の部屋に案内させ、ドアを開けさせる囮になってもらう。 残りの数人の女達には、今日の獲物以外の新入居者と、俺が出会わないようにガードさせる。 マンションに侵入。 女の案内で、マンション最上階の女の子の部屋の前にたどり着く。 俺はドアの横にある呼び鈴の、カメラに映らない位置で待機。 案内の女が呼び鈴を押す。 呼び鈴のスピーカーから、女の子の声が響いてくる。 「はい、どちら様ですか?」 「夜分ごめんなさい。 私このマンションで、音大生のまとめ役をやらせてもらっている、音大4年の、神戸と言います。 決まり事が書かれた書類を持ってきました」 「ありがとうございます。 今ドアを開けます」
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