知らない隣人

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 小屋を出た……つもりだったのです。  けれどもそこにはボロボロの小屋はなく元の長屋。喜三郎は慌てて一番端の家の戸を開けました。  ずっと喜三郎は平次のように都合良くできる女を欲しいと思っておりました。  梅雨の長雨の中、夜も更けた時刻。膝を露わにした見たこともない着物を着て、奇妙な履き物を履いた娘がボロボロの小屋の前でぼんやりしておりました。  肩まである髪を結うでもなくそのままにした奇妙な娘です。  喜三郎はそんな奇妙な娘なら自分の欲望の赴くまま好きにできると思ったのです。  喜三郎はこっそり娘に近付くと無理やり小屋に押し込みました。奇妙な着物の脱がし方はよく分かりませんでしたが、着物などとは違い下の方は楽に手が入りました。
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