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夏になった頃。
「あおちゃ~ん!」
ピンポンは全部屋壊れてるんで、ドンドン戸を叩きます。
「どしたの?アキちゃん」
「隣でレバー食べよ!貧血だ~!!奢ったげるからさ」
隣に焼き鳥屋があった。
入った事なかったけど、アキちゃんは1人で何度か来てるらしい。
「夏はだめだね~」
そう言ってる痩せてる体が、前より痩せてる気がした。
私も、痩せてるほうだったが筋肉ない。不健康だ。
「アキちゃんは何食べてんの?」
「そばが多い。あと移動でサンドイッチとかかな~」
思いっきり「ゲッ」って顔した私に彼女はあっさり言う。
「だって、夏って食べたくないじゃん?」
「ちゃんと食べなよ~」
「あおちゃんに言われたくない!」
だるいよね~。エアコンて神だよねっていいながら。
2人で焼き鳥とビールで、栄養補給した。ごちです!
秋になる頃。
夕飯を済ませて、そろそろお風呂かな~って思ってたら携帯が鳴った。
「あおちゃん。暇?」
「どしたの?アキちゃん」
「お腹空き過ぎた!!あとちょっとで着くからファミレス行かない?デザート奢るから!!」
おお!デザート!嬉しいかも♪
2人で一番近いファミレスに行った。
「なんかさ~1人で食べたくなかったんだ~」
そう言って、アキちゃんは夜の10時にハンバーグセットをほこほこ食べた。
「え?!だったらなんか作ってあげたのに」
デザートに釣られて、ミニチョコパフェを食べてる自分が言うかって台詞。
「聞いて欲しくってさぁ」
こうやって、私とアキちゃんは何だかわかんない関係になった。
隣人。友人。でいいのだろうけど。
私達には共通な点があった。
『1回会ったくらいで友達って言えるわけないじゃんね』
コレには私も同意だった。
友達って何だよ。っていい事ばっか言ってくれるのを仲間って言って、個性とわがままゴッチャになってきてた。それに私は疲れてた。
アキちゃんは、嫌なものは嫌。筋が通らない事や最低限のルールは大事って言う子だった。たとえば挨拶大事とかね。
見た目とは凄いギャップ。
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