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それから3日後、やよいはバイト仲間になった。
バイトの中で一番長く働いている湊が彼女のトレーニングをすることになり、ふたりの仲はどんどん近づいているように思えた。
今までは同じ時間にバイトが上がると湊が家まで送ってくれて、それが恋人としての貴重な時間でもあったのに。
湊から教えてもらっているやよいも同じ時間に上がるため、3人で帰ることが普通になった。
な、んなの、この3角関係は......
バイト仲間で湊の家で飲んで、今までだったら私がそのまま泊まることもあったけど、男に送ってもらうことを断固拒否するやよいを一人で帰らせるのは可哀想だとみんなの圧力がかかり、やよいとふたりで帰ることもあった。
湊はバイト先にいても、帰り道や飲み会でも、私よりもやよいに話しかけることの方が多かった。
彼女は、私なのに......
もやもやとした気持ちが心の中に湧き上がる。
けど、誰にこの気持ちをぶつけていいのかもよく分からない。
湊はバイトの先輩としてやよいを気にかけているだけかもしれないし、やよいは私たちの仲を壊そうとしているわけではないし......
私が、気にしすぎなんだよね、きっと。
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