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今日は居酒屋の定休日だった。
久々に湊とデート出来るかと思って聞いてみたけど、すでに予定が入ってるとのことだった。
やよいを誘ってみたけど、彼女も予定があるってことで、ふたりに振られてしまった私は、ひとりで映画を観に行くことにした。
駅まで歩き、ここから2駅離れた繁華街まで出る。
映画館のある大通りを歩いていると、通りの向こう側に見慣れたふたりが歩いているのが見えた。
嘘、でしょ......
湊がやよいとふたりで笑いながら歩いていた。
私よりも少し背が低い湊は、やよいと歩いているとお似合いのカップルに見える。
なにこれ、なんかのマンガかドラマじゃないんだから...やめてよ、こんなの。
私、どうしていいか分かんないよ......
湊とやよい、大切に思っていたふたりに裏切られたショックと、悲しいのと、信じられないのと、悔しいのと......
私は暫く、呆然とふたりの後ろ姿を見つめていた。
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