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やよいはウルウルとした瞳で私を見上げてきた。
途端に、私の胸の鼓動が激しく鳴り響く。
そんな表情で見ないで......ドキドキする......
「美來さんは...私のこと、嫌い...ですか?」
やよいの色香を帯びた顔が鼻先まで近づき、甘くて芳しい匂いに包まれる。
「き、らいだなんて......」
心臓が、壊れそう。
やめて、これ以上、近づかないで......
「よかった......」
そう言って微笑んだやよいの笑顔に心臓がギュッと鷲掴みにされたかと思うと。
......彼女の唇が、重なった。
「ん......」
どう、しよう......
私、嫌じゃ...ない......寧ろ、好き...かも。
温かく柔らかい艶のある唇は甘美な味で、重ねているだけで陶酔してしまいそうだった。
こんなキス、初めて......
私、これからどうなっちゃうの......!?
【end】
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