第1章

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「お前がピンチの時は俺が駆けつける」 「ああ。お前がピンチの時は俺が駆けつける」 ニッと笑って拳を合わせる。 俺(春川 尚人)と親友(夏木 蓮)が交わした約束。 ピピピ…ピピピ… アラームの音で目が覚める。 はぁ……夢か…。 起き上がってリビングに行く。 カーテンを開けてコーヒーを淹れてるとカウンターに置いてある砂時計がコロンと倒れて転がった…。 …えっ!? 何だ?俺…触ってない…。 最近、よく物が落ちたり倒れたりする。 「蓮なのか?…蓮…俺に何か言いたいのか?…」 蓮の夢を見た。 あいつが死んで3年が経つ。ビルの屋上から飛び降りた…警察は自殺として片付けやがった。今でも俺は信じていない。 絶対に真実を見つけ出してやる!!そう思っている。 3年前…突然、蓮が死んだ。梓ちゃんていう可愛い彼女だっていたのに。次の日、俺と会う予定だった。聞いてほしい事があると言ってたのにだ。自殺なんてあり得ないんだ!! 何度も何度も警察に、ちゃんと捜査してくれと頼みに行った。 けど…警察は動いてはくれなかった。 蓮が死んでから半年くらいの記憶がない。どうやって過ごしてたのか…断片的には思い出す事もあるが…ちゃんと覚えてない…。仕事に行っていつもの生活に戻ってたんだろうけど。 「お前のピンチには俺が駆けつける」そう約束したのに、俺…間に合わなかったんだよな…ごめん蓮…。 俺は蓮の葬儀から笑えなくなった…。 あれから3年。それでも俺は普通に生活してる。梓ちゃんもやっと前に進みだした。
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