第1章

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カルボナーラとサラダをあっという間にたいらげて 「ごちそうさまでした。生き返ったぁ」 と言う秋月さんに「大袈裟ですね」と言いながら淹れたコーヒーを渡す。 「ありがとうございます。美味しかったです。」 爽やかイケメンの秋月さんは、IT会社の社長だそうで、若いのに凄い遣り手みたいだ。 色々な話をしながら俺は買い物袋から菓子をテーブルに出してく。チョコレートにスナック菓子にマシュマロバニラ味にマシュマロプリン味にマシュマロコーヒー味にマシュマロにマシュマロ… 秋月さんがマシュマロを直視してる。 「食べます?俺、マシュマロが大好きなんですよ。」 「実は僕もです!」 「えっ?マジで?どうぞどうぞ、どれにします?」 「いいんですか?」と言いながらプリン味を選ぶ秋月さん。 俺はバニラ味を取ってガサガサと袋を開ける。秋月さんもガサガサと袋を開ける。 「いただきます♪」 マシュマロを口の中に1個2個3個4個5個リズムよく放り込む。口の中がいっぱいになったところでモグモグする。これが俺の食い方。頬袋食い。 えっ… 目の前の秋月さんと顔を合わせたまま時が止まる…。 秋月さんが俺と同じようにマシュマロを口いっぱいにしてモグモグしてる。頬袋食い。鏡を見てるかのような同じ行動。そして同時にマシュマロの袋を差し出し「交換」てモグモグしながら… これ…これって…俺と蓮の食い方…。
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