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音もなく、彼女は死んだ。
下半身は死の恐怖からなのか、死んだことにより力が抜けたからなのか、シーツの上に彼女の尿が溢れていた。
「ひっ……!」
保健室の隅に人影が見える。どうやら工藤愛美を殺すまでの一部始終を見ていたようだ。
「山本…飛鳥さんだっけ?」
普段は尖った雰囲気を醸し出し、女子の中ではリーダー格だが、今はすんなりと影を潜めていた。
「安心していい。僕は飛鳥さんには危害を加えたりしないよ。」
山本飛鳥はすっかりと怯えている。僕は深く溜め息を吐いた。
「仕方ないなぁ。」
僕は山本飛鳥の顎に手を回し、思いきり捻った。鈍い音が手を通して伝わってきたが、僕は特に気にする素振りを見せず、ありえない方向に曲がった顔を眺めていた。
「残念だよ。君は嫌いじゃなかったんだけどなぁ。」
ーーーああ、これじゃ、人のこと言えないな。
僕は、不意に膨れ上がった下半身を露わにし、死体を数分間弄んだ。
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