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悪魔ーーいや、最後だから鴉間颯と久々に呼ぼう。鴉間颯はそれを聞くと状況を察したのか、周りを見渡す。
軽く10体は越える死神ーー潜神様の怨念ーーが、鴉間颯の背後を囲っていた。
死神には、僕が繰り広げた逃走劇に気づき、鬼である鴉間颯を殺す為に、何体も徒党を組んだ。
「君に相応しい死(ラスト)だろ?」
「くくく、最高だね。要はラスボスも神様も殺せるチャンスってことでしょ?」
やはり鴉間颯は最後まで期待を裏切らない。もしも敵対関係になかったら、是非とも友達になりたかった。
僕は微笑を浮かべる彼のすぐ横を通り過ぎる。おそらく動いた瞬間に死神が鎌を振りかぶるのを直感したのだろう。
「消えろ若僧が。」
僕が軽く手を振った瞬間、彼の高笑いが旧校舎を木霊した。そして、鋭い金属音が聞こえた瞬間、ああ終わったのだと目を瞑る。
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