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鴉間颯は生涯忘れることのない強敵だっただろう。彼はおそらく生まれてくる時代を間違えた。
彼の中に眠る戦への欲は現代には合わない。だが、弱肉強食の世界であることに変わりないから法律がなくなれば最強だろう。
そして今日は法律に縛られることのない特別な日だ。彼は奮闘したが、やはり神には適わない。最強であるのはあくまで人間の中だけの話だ。
僕が彼の最期を見なかったのは、人間界の頂天に君臨する悪魔の死を認めたくなかったのがあったかもしれない。殺した本人が言うのも、どうかと思うが。
「これで、おわっーーー……」
一気に色んなことが起こりすぎたが、邪魔な存在であった2人を排除できて、ほっとしたんだろう。
僕は旧校舎を出た数十メートル先の地面へと倒れ込む。そして、睡魔に襲われるようにして気を失った。
「02:25」
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