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連鎖的に仙洞の死を知った父親は、そのまま首を吊って死んだ。母親も後を追うようにして、階段で転落死した。
町の者は悲しむ者もいたが、大半はどこかほっとしているようだった。どうやら誰かが仙洞を殺したのでなく、不幸な事故として見ているらしい。
佐々木は深い溜め息を吐く。どうやら、本格的に殺さないといけないらしい。だが、待てよと脳内でストップがかかった。
このまま事故や自殺に見せかけた殺し方なら、町の者は逆に警戒せずに殺しやすいのではないか?
佐々木はまだ未熟だった為に、そこに行き着くのが少々遅かったが、再び脳内にビジョンを浮かべ、その数々を実行に移した。
さすがに残り10人と少しで町の者も気づいたらしい。町の者を殺そうと提案していた大人達ですら、自分が殺されるのではと身を震わせる。
ここからは凝った計画など必要ない。そのまま殺せばいい。
僕は、その日に残りの人間を全て殺した。
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