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そういえば、昔に古い書物か何かで“蠱毒”というのを見たことがあるなと佐々木は思い出す。
最後の毒虫は、高い生命力か強力な毒を手に入れるだったか?じゃあ、人間ならばどうなるだろう。
人間と虫は違う。もしかしたら、大規模なことが出来るかもしれない。いや、例えそうでなかったとしても、やってみる価値があることは変わりない。
「42人の命を引き換えに、願いをーーー」
その時の時刻は午前4時42分。これにてその日からその時間に願いが叶うという呪いが出来上がった。
佐々木は、最初の方こそ、それを使用し続けたが、代償として、潜神町に纏わる記憶がなくなり、新たな記憶を埋め込まれた。
そして、元々の蠱毒の効果である高い生命力を駆使して、現代までしつこく生き延びた。不老不死とも呼べる高き生命力で。
故に、佐々木は人間の中に潜む神に最も近い存在となったのだ。
これが、“潜神様”の正体であるーーー
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