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感心している場合じゃないな。早くこの現状を打破しなければ…。
「すまない飛田。どうしても信じてくれないんだね。」
僕は一歩後退し、飛田の首に手を回す。飛田が槍を強く握り締めていたせいでまた一段と深く刺さったが、貫かれている今、ただ棒と肉が擦れるだけだ。
「何……で、だよ…。」
飛田は最後に涙を流して、僕に言った。僕にその声は届いていたが、心までには響かなかった。
「Je suis un menteur.」
飛田は友でありながら、本当の僕を知っていなかった。僕がどんな人間であるかを。
僕は飛田の首を180度に捻った。彼は槍から手を離し、膝から崩れ落ちた。
飛田は体を小刻みに痙攣させていた為、僕は刺さっていた槍を抜き取り、彼の心臓に突き刺した。
飛田の痙攣は止まり、ようやく完璧に絶命したようだった。
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