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僕は校舎から出ていき、空に佇む満月の姿を見つめる。太陽や月がなかったら、この世界を照らすものは何もなくなる。
もし、そうなった場合は僕が皆を導く光とならなければならない。
「これにて、achevement.」
みんなの“生”は僕が受け継ぐ。だから、どうか安らかに眠っててくれ。
空には42の黒い影が僕を見下ろしていた。おそらく全員殺したことを意味するのだろう。しかし、こうも集結しているとなかなか壮観である。
だが、ふと頭上で何か音が聞こえた。そう、ガラスが割れるような音だ。僕は咄嗟に頭上を見上げる。
「佐々木響我ぁぁぁぁーーー!!!」
鴉間颯が、全身血だらけでありながらも、刀を振りかぶり、僕の下へと振ってくる。そしてあと数センチというところでその時は訪れた。
僕は静かに目を瞑り、微笑を浮かべた。
カチッ……「00:00」
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