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あらすじ
妻が結婚以来初めて、家を空ける。
昔の友人の結婚式に出るためだ。
娘も連れていったので久しぶりの独りの時間を過ごすことになった。
不審な男からかかってきた一本の電話によって妻の過去が明かされる。
妻は少女モデルだった。ある広告写真は一部の熱狂的なファンを持つ。
以前の男性関係の情報を50万円で売ってやると電話の男は言った。
待ち合わせに現れたのは元マネージャーを名乗る男。
信用できないと断り帰る。
子役から大成した女優、加賀美 アンナの結婚式が行われたのは郊外の教会。
その生中継に映る人々の中に妻と子を見つけた。
加賀美アンナとは良きライバルであり友だったという。
半日で帰ると言ったのに妻は戻らない。
美しい妻が息をひそめて地味な生活を望んでいたから、薄氷を踏むような思いで五年間の結婚生活を続けていた。
たった一日の不在で、妻の痕跡が揺らぐ。
思考に溺れそうになって、探そうと家を出た矢先に妻が戻ってくる。
疑いと愛情に揺らいだ一日が終わり、元の平穏な暮らしに戻る。
また、妻もその日は過去と決別したという。
一日の心の揺れを追いかけた。
変わらないことの素晴らしさを噛み締める。
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