眼鏡の奥の眼差し

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「腹減ったー!」 会社から出ると、もう空は真っ暗。 暗いっていうか、黒い。 倉本は疲れを取る様に、そんな真っ黒な空に向かって伸びをしている。 私も疲れを取る様に、指をクロスさせて、腕を前にグーッと突き出す。 お互いの気の抜けた姿が、何だか少し笑えた。 目が合うと、どちらからともなく、プッと吹き出した。 「よし。ラーメン食いに行くか。」 「うん。」 二人で並んで、塩ラーメンが旨い店へ向かった。
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