たった一度の甘い囁き

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「俺に、なんて言ってほしいんだよ?」 馬鹿にしたような声。 私は何を期待していたんだろう。 この人は、私を好きなんかじゃないのに。 何で試すような事、したんだろう。 「…別に。」 「……。」 「………ただ彼氏ができたら、黒沢さんとは、もうセックスしません。」 ハッキリ言い切る。 そうだ、倉本と付き合ったらきっと幸せだ。 何考えてるかわからない黒沢さんと、無意味に身体を重ね続けるより、ずっとずっと幸せになれる。 穏やかに、心乱れる事無く、幸せな毎日を送れるんだ。
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