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「楽なのは、そこに気持ちが無いからだろう？」
「え？」
「好きじゃないから、何も感じて無いんだろう？緊張も、嫉妬も、見栄も、打算も、何も無いから楽なんだよ。」
淡々と紡がれる言葉に、言い返す隙は無い。
言われてみれば、確かにそうなのかもしれない。
倉本の事は、オトコとして見ていないから、楽なのかもしれない。
ときめきも、緊張も、何も無いから穏やかに居られるんだ。
「好きだから、落ち着かないんだろう？好きだから、不安になるんだろう？」
黒沢さんの事、好き…なのかな。
認めたくないけど。
全然落ち着かないし、振り回されてばかりだけど、何してるのか、何考えてるのか、気になって仕方ない。
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