第1章

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「そうですよー」とふふっと笑い、 「かわいい」と小さくつぶやき自席に戻った。 最後の一言は彼女の独り言として、華麗にスルー処理。 児玉さん若いなー、 と朝からもたれ気味になりながらも、 自分は20代前半の時でもあんなにかわいくきゃぴっとしてはいなかったよな、と思う。 いや、嫌いなわけじゃないんだけれど。 26歳の鈴木君が賢ちゃんと呼ばれているのは、児玉さんが馴れ馴れしいから、 という理由だけではない。 「鈴木」さんは、 私のいるフロア内にすでに2人いた。
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