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高校2年の5月。
だいたいのグループがもう固まって、クラスにも馴染みはじめたそんな頃。
ある日の朝、俺の机に手紙が入っていた。
手紙、というほどの量でもないのだが、クローバーが描かれた可愛らしい小さな封筒の中に、それと同じデザインの小さな便箋が入っていて、そこには『放課後屋上で待っています』とだけ書かれていた。
名前も書いておらず、誰が仕込んだものなのかはわからない。
一瞬誰かのイタズラかとも思ったのだが、友達に訊くのだけは嫌だと思った。
もし本物だったらあいつらにからかわれて下手したら屋上までついてこられそうだし、逆にもしあいつらのイタズラだとしたらそれこそ面白がられてしまう。
どっちにしろ面倒くさい。
結局俺は、誰にもその手紙のことは告げずに放課後屋上へ向かったのだった。
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