虚偽と真実

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二人は、都内をめぐり、"聞き込み"をする。 東京駅付近を聞き込みしていた時、ガレがふと歩をとめた。 「どうしたんですか?」 「明らかに私たちに対するメッセージがつぶやかれたわ。"花園計画について知りたかったら、おおみそか、横浜の遊園地にいらっしゃい"っていう女性の声だった」 「きっと罠ですよ。"花園計画"には関わらない方がいいですよ」 「私は、花園計画の実験体なんでしょう?もうどっぷり関わっているわ。でも、私は、行けない」 「行くべきではないと思いますが、行けないとは、どういうことですか?」 「私は、東京から、出られないのよ」 「それは、どういう…」 「私は、東京をでようとすると、激しい頭痛がして、体が動かなくなってしまうの。たぶん、私に埋め込まれてるっていう、チップのせいだわ。だから私は、東京以外で起こる殺人は止められないの」 「そう…だったんですか」 蓮は、どうこたえたらいいかわからず、そう言っておしだまった。
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