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そして、おおみそか。
蓮と三島は、三島の運転する車で横浜の遊園地に向かう。
入園して園内を歩きまわって呼び出した人間を探したが、閉園時間になっても、それらしい人物は現れなかった。
「俺と卯野をくっつけようという、ガレのいたずらか?」
そう言って三島がいたずらに笑う。
「冗談を言ってる場合か!人の命がかかってんだぞ?」
「そう怒るなって。ほら、現れなさったぞ」
そう言って三島が視線を向けた先に蓮が目をむけると、そこには、長い黒髪を束ねずに垂らした女の姿があった。
「お姉ちゃん…」
蓮が思わず口にする。
「久しぶりね、蓮」
「どうして…」
そう言って蓮が涙ぐむと、蓮の姉、白菊は、近くのベンチに蓮と三島を誘う。
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