虚偽と真実

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「お前も、殺され屋をやってた時期があったんだよ。覚えてないのか?」 そう言って三島が皮肉に笑む。 「俺が、殺され屋…?」 「あまり弟をいじめないで、賢悟。"花園計画"のかわいそうな犠牲者なのよ。もっといたわってあげて」 「姉さん、どういうこと?」 蓮が泣きそうになって震える声でたずねる。 「そもそも、殺され屋を思いついたのは、あなたなのよ、蓮」 そう言って白菊はあわれみの目を蓮に向ける。 「俺が…?どうして…?」 「どうしてって、あなたはとても優しい子だからよ。あなたが、正義や優しさを教えたから、"花園計画"の犠牲者たちは、壊れずにすんだのよ。あなたは、"ねむのき計画"の戦士たちの、希望の星なの。だから、あなたには、"ねむのき計画"のリーダーになって欲しいのよ」
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