狂愛と友愛

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「いや、ごめん。あなたが悪いわけじゃないんだ。悪いのは俺の方で…」 そう言って、蓮はむせぶ。 「大丈夫?」 そう言ってガレは無垢な表情で蓮をみやる。 「大丈夫、です。いいですか、今から、俺が言うことを、よく聞いて下さい。すべて聞いた上で、ガレさんがどうしたいか、決めてください。酷なことをするかもしれませんが、何も知らないよりは、そちらの方がいいのではという俺の偏見です。許してください。俺には、これしかできないんです」 そう言って蓮は、目頭をおさえる。 「大丈夫、言って。すべて吐き出して大丈夫。私は、そんなに弱くないから」 そう言ってガレは、真剣な眼差しながら、優しく笑んだ。 「はい」 そう言うと蓮は、これまでの記録を鞄から取り出し、ガレに語ってきかせた。 寒風の吹きはじめる、11月初めのことだった。
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