第1章

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…今日もカッターで自分の腕を切る ザシュッ… 不思議と痛みは感じなく 逆に幸せになってくる 勉強机に寝転がった黒い兎のぬいぐるみは 心配そうに私を見つめた 白いリストバンドで過去の傷と新しい傷を隠して ぬいぐるみを撫でて「大丈夫」と微笑んだ ──── だが少女は知らない 自分の頬に涙が伝っていた事を いつの間にか ぬいぐるみを抱き締め声をこらえて泣いた事を 今日も彼女は 自分自身を知らんぷり
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