宣告者

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私にもシャルロットと言う姉がいた、しかし運命とは時に残酷な物で、私と姉は敵対する事となり、そして私は姉を殺した…。 改編前の世界では姉を倒した時は辛かったが、それが正しい事だと信じていた…いや、信じたかった。 でも今の私はそれほど強くない…姉を倒した時の記憶は今でもはっきりと覚えている…。 夜中にうなされ飛び起きることもしょっちゅうだ、その度に大量の汗をかき、体の震えが止まらない…。 記憶が戻って嬉しかった事もあるけど、辛い記憶のほうが多いのが事実だ。 私は両親と自分の傷を治す代わりに姉を殺した…。 確かに私と姉は産まれてすぐに離れ離れになったから、姉と過ごした記憶なんかない…でもその記憶がよみがえってからは罪悪感に苛まれる日々が続いている。 仮に今、姉が私の前にあらわれたら私はどんな顔をすればいいのだろう…何を言えばいいのだろう…。 きっと姉は私を恨んでいるだろう…。 -通学路- 「ひっっぷしゅんっ!!」 「あ、鼻水でちった…」 何時もの通学路で志穂先輩と合流した。 志穂先輩は会うなりくしゃみをした。 エリナ「志穂先輩、鼻でてますよ」 私はポケットティッシュを出して志穂先輩に渡した。 志穂「ありがとエリナちゃん、チーン…」 私はこの春2年生になった。 志穂先輩は私の1つ上だから3年だ…志穂先輩は来年になれば卒業してしまう。 志穂先輩が卒業してしまと思うと何だか寂しい…。 確かに日本に来るとき、フランスの友達との別れも寂しかったが、志穂先輩はやはり特別だ。 今の世界でもただでさえ色々想いでがあるのに、改編前の記憶が戻った今では、志穂先輩と初音先輩は私にとってほんとに特別な存在だ。 でもずっと志穂先輩と一緒にいる訳にはいかない…あたりまえのことだが、何時かはお互いに結婚とかして離れ離れになっていくのだろう。 10年後私は何をしているのだろうか…。
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