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クレオは思った。自分にはよくわからなかったことを、全部、紅葉がスフィンクスに聞いてくれている。そして、クレオを思ってくれている。クレオは、幸せに思った。
「スフィンクス!あたしにもペンダントもらえないか?」
『いや、主のことはまだ信用しておらん。クレオ、どうするか?』
「このペンダントって、誰でも使えるわけじゃないのよね?」
『もちろんだ。今は、クレオとマルクスのいうことにしか、従わないようになっている』
「じゃ! 取られても大丈夫なんだね?」
『声で認識するのではなく、魂で認識する。我が許可しないかぎり、本人以外には使えませぬ』
「うん、わかったよ! ありがとう! じゃ、クレハさんにペンダント、出してくれるかな?」
『造作も無いこと』
スフィンクスは、紅葉の顔の前に、ペンダントを出した。
「お、おぉ、ありがとう」
「盗られても大丈夫だけど、なくさないでね!」
「ああ! わかったよ。お姫様!」
クレオは、一生懸命考えて、紅葉にペンダントを出してもらってくれた。紅葉は、嬉しかった。
「あー!ク レオォー!」
紅葉は、クレオを抱きしめた。クレオは嬉しく思って、紅葉を抱きしめた。
『できれば、紅葉もここに住んでもらいたいのだがな』
スフィンクスは、ひとりごとのように言った。
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