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前例がないので、納得するしかないだろう。
「そして王女と2名の国民がいる。そちらの出方次第では、世界戦争にしてやってもいい。こっちはエネルギーが有り余っている。どうだ、試してみるか? 今すぐにでも、全世界を10分で破壊できるぞ? どうだ、おもしれーだろ?」
紅葉は、調子に乗ってきた。
「当然このピラミッドとスフィンクスのことは知っているだろう? それを知った上で来たんだろ?」
「ああ、その通りだ」
「だったら国連に加盟させた方がいいんじゃねーか? こっちも無益な殺生はしたくないからな」
「きょ、今日は引き上げる。また来てもいいか?」
「来なきゃ、話が進まねーだろ。こっちから出向いてやってもいいぞ。ただし! 誰だろうが攻撃してきたら、有無をいわさず反撃するけどな。その時点で、世界戦争だぞ!」
もう少し、脅しを入れることにした。
「この近海は、レーダーを張り巡らせている。近づいてきたら…。わかるよな?」
「わ、わかった。そのようなことが無いようにする」
「じゃ、帰ってよく考えな!」
すごすごと、国連の方たちは帰っていった。もう、肉眼では、捉えられなくなった。
「ふー! ビビったぁー!」
クレアもマルクスもスフィンクスも、大いに笑った。
「クレハさん、やっぱりご主人様と呼んでいいかな? 頼りになるぅー!」
「ああ、もう、好きな様に呼んでくれ!」
そして、次の戦いのために準備する事がある。
「スフィンクス! 政治に長けた人物の生成ってできるか? あとその護衛と。これがなきゃ、この先進めにくくなるし、今日のようには行かないだろう」
『わかった、すぐに始めよう。紅葉よ、ありがとう』
「あ、もしかして」
紅葉は、あ、なんかやばい、という顔になった。
『紅葉、誕生したぞ』
「ガイウス・ユリウス・カエサルか?」
『グッ』
「だろうな! クレオが妊まないように気をつけな!」
『そ、そうだな…』
カエサル、古代ローマの権力者で軍人。この人物の他には、適任者はいないだろう。
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