プロローグ

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 クレオパトラ? わたしが? 『はい、左様で。クレオパトラ様の守護をいたしておりました』  ふーん、ご苦労様! 『はーっ!、ありがたき幸せ!』  あなたって、ライオンなの?なんなの? 『はい、猫でございます』  あなたって、猫だったんだ! 一緒だね! 『ははーっ、もったいなきお言葉!』  それで、なにしに来たわけ? 『ここを、貴方様の王国にするためです』  そんなこと、勝手にやって大丈夫なの? 攻撃とか、されちゃうよ? 『この数千年間、ずっと人間どもを見てまいりました。そして、こちらも準備をさせていただきました』  あ、あ! ちょっと待って! わたし、乱暴なことは嫌いなの。 『しかし、姫様をお守りいたすのには』  ちらつかせればいいじゃない? こっちは、すごいんだよって、ね! 『はあ、なるほど。昔の姫様とは、お変わりになったようで』  じゃ、開放してくれる? 『いいえ、わたくしと会話ができるのは、今は、クレオパトラ様だけです。お変わりになったとはいえ、これは事実でございます』  そう、じゃ、しょうがないわね。あ、そうだ。人間の形とかって、なれるの? 『はい、叶えられます』  あーーー! ちょっと待って! 今の身体って、あんがい便利なの。でも、猫の寿命って短いでしょ? 人になったら、寿命、伸びるのかなぁー とか、思っちゃったのよ。
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