第1章

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「やっぱ暇なんですよね」  どうも、白昼の炎天下ので接客業してます。  くそみたいにセンスのない黄色い服を着て、ピエロの化粧をしながら、お店の前でとびっきりの笑顔で、椅子に座ってます。  申しおくれました。私、怒那流怒・魔苦怒那流怒(ドナルド・マクドナルド)  そう、あの有名なハンバーガーショップの魔苦怒那流怒(まくどなるど)です  いやどう考えてもさ、万年笑顔のマスコットキャラの僕もさ、来るものがあるよね?  こんな羞恥プレイみたいな格好させられて、白昼の炎天下の下で笑顔を張りつけなくちゃいけないんだよ?  ストレッチマンそかなら分かるんじゃない?分かるよね?わかれよ。  あと、椅子に座ってて写真撮影オッケーなのに、隣に座って写真撮るやつが、大半男なのなんなの?  そういう趣味の持ち主なの?ヤンスヤンス言ってんの?マッチョな弟でもいるの!?  いやーっべーな。こんな暑い日に万が一にでも引きつった顔してたらマスコットキャラとしての威厳がっべーよな。  っべーな、こんな暑い日じゃ、熱々のハンバーガーを食べようなんていう、半キチガイ的存在がいないから、僕の存在理由がっべーよな。  これサボれるんじゃね?つーか僕いなくても誰も気がつかなくね?  川に落とされたってことになって、店長とかが本社に連絡するくらいじゃね?  厳密には落とされたの別のマスコットキャラだけどさ。  サボるか、サボタージュするか。  どうでもいいけどサボタージュのスープ感は異常  ほらね?こんなこと考えるくらいに暇だから。  というわけで、人足の少ないこの店の前からさって、従業員入り口から入って休むか。  それにほら、僕営業中ずっと出っ放しだしさ、休みないから労働法一発で引っかかるんだわ、むしろ給料ないからそれだけで裁判に勝てるんだわ。  ていうか、中の従業員君さぁ、パンツの中に手を突っ込んでポジションなおすなよ。乱乱流ー(らんらんるー)お見舞いするぞ  ま、いいや、僕が金出してるわけじゃないし。
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