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驚いた。
髪を金に染めて、黒を基調とした服装を纏い、動くたびにジャラジャラと鳴るアクセサリーをつけた二十代の男が立っていた。
直感的に襲われると意識した。
もはや死語になったオヤジ狩りの単語が浮かんだ。
「結城さんですか?」
外見とは違い、その若者の口調は優しかった。拍子抜けして返事が一呼吸遅れた。
「あっ…はいそうです」
「一ヶ月前に同じ階に越してきました中原公志です。これ、良かったらどうぞ」
そういって、中身が入った紙袋を差し出した。
受けとると、中原公志という若者は一礼してその場を後にした。
部屋に戻って、とりあえず中身をみてみると、また老舗有名店の菓子折りだった。
先程の前嶋結乃と違うのは、ケースに入ったCDも一緒に入っていた。
とりあえず、聴いてみることにした。
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