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普通だったら
歴代の闇家の中でも
最高の能力の高さを誇ると
いわれている弟のゆうがを
羨んで妬むべきなのだろう。
だけど俺にとってゆうがは
ただの弟なんかじゃなかった。
月の光に照らされてキラキラと
輝く白銀の髪。
燃えるような、でも深い闇を
持ったような真紅の左目と
穢れを知らない澄んだ翠色の右目。
透き通るような白い肌。
身体の全てが、仕草が
人を惹き付けて離さないような
ゆうがの毒のような魅力。
それに侵されたのは
執事たちだけではなく俺もだった。
ただそれだけ。
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