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ゆみかの夫・もとひこがふみかに対してきつい暴力をふるうようになってしまった事件を機に、家庭内の人間関係がギクシャクしてしまったのでありました。
もとひこは、生まれた時から両親が不仲であったことが原因で乳児院に送られた後に、香川県内にあります児童養護施設で育った関係でさびしい少年時代を送っていました。
もとひこは、中学を卒業した後に志度にあります鋼板工場に就職をしましたので、高校には行かなかったのでありました。
高校に行っても、どういう風な学園生活を送ればいいのかが分からないので高校に行きたくない…
もとひこは、約13年間仕事ひとすじで通して来ましたので、親しい友人はひとりもいなかった上に結婚相手にめぐりあえる機会すらなかったのでありました。
そんな時に、ゆういちろうの親族の家の厚意でゆみかとお見合いをしまして、結婚をしました。
円座町の借家と婚礼家具類などは、ゆういちろうの親族の家がすべて手配をしました。
借家でもいい…中古でもまだ使える品物があれば結婚生活は十分にできると思いまして、結婚生活を営んでいましたが、心のどこかで無理を押し込めていましたので、ゆみかともとひこ夫婦はより強いストレスをためてしまった結果、恐ろしい事件につながってしまったと言うことになっていたのでありました。
そうしたストレスが知らないうちに心のなかに蓄積されて行った結果、深刻な事件につながっていたと言うことでありましたので、あずさはこの先どのようにして生きて行けばよいのか分からなくなっていたのでありました。
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