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芹沢さんとその部屋に入る。
皆中央に集まり宴の準備をしていた。
土台を置く者。
料理を並べる者。
酒を運ぶ者。
「新見さん。」
すると話し掛けってきたのは、
「もう大丈夫なんですか?新見さん。」
沖田総司。
両手に甘菓子を大量に抱えながら俺を見ていた。
沖田は女性と見紛う程美しい青年。
19歳で天然理心流、免許皆伝を持つ。
いわば剣の天性を持つ人物だ。
「ああ、もう平気だ。」
「それはよかったです。
あ、芹沢さんと新見さんの席は近藤さんの隣です。」
沖田が視線で差しながら言う。
奥の正面には、三人の男が座っていた。
左から山南敬介。土方歳三。近藤勇。
山南は眼鏡を掛け、仏のように優しい風格。
年は30歳。
27歳の土方はスラリとした長身、鋭い切れ長の目は端正な顔立ちを際立たせ、漆黒の髪を下の方で緩く結っていてなかなかの色男である。
近藤は厳しい顔をした風格だが、この男は誰よりもお人好しだ。
土方より一つ上の28歳。
芹沢さんと俺も三人に並んで腰を下ろす。
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